アストロスケール、VxWorksを採用し、安全で持続可能な宇宙環境を目指す
衛星運用者のデブリ除去の課題を解決し、持続可能な宇宙システムを促進するために、End-of-Life Service Line（ELSA-M）にVxWorksを採用
採用事例
課題
宇宙の持続可能性の優先順位が上がり、規制面、産業界、社会からの圧力が高まる中、衛星運用者は提供するサービスと軌道の環境保全を要求されます。アストロスケールは、ELSA-Mサービスによって、1回のミッションで複数のクライアント衛星を安全かつ責任を持って捕獲・回収するソリューションを提供する必要がありました。
アプローチ
アストロスケールの持続可能な宇宙システムのソフトウェア基盤として、VxWorks®が採用されました。アストロスケールのELSA-M捕獲機（サービサー）には、VxWorks上でアストロスケールのソフトウェアアプリケーションを実行する放射線耐性の高いオンボードコンピュータが組み込まれています。Wind River® RTOSは、このシステムのコンピュータビジョン処理を担い、スペースデブリの検出や正確な追跡だけでなく、自律航行やランデブー作業もサポートしています。
「高度で複雑なランデブー作業における巧みな操作および捕獲を成功させるには、最高レベルの精度、高品質なロボティクス、オンボードシステムが求められており、そのソフトウェア基盤にはウインドリバーのような実績あるテクノロジーの使用が不可欠です」
— アストロスケールのエンジニアリングディレクター、
スティーブン・ウォクス氏
導入効果
2025年には、役目を終えた衛星を捕獲する軌道上実証（IOD）ミッションが計画されています。既存デブリを除去するための ADR（Active Debris Removal） 商用サービスにより、長年宇宙空間に存在した大型クライアント衛星をエンドツーエンドで除去する初めてのケースとなります。本ミッションは、アストロスケール、OneWeb、欧州宇宙機関（ESA）の間で締結されたパートナーシップの一環として実施されます。
