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Solving Critical Business Challenges for “Industry 4.0”

August 16, 2017

「Industry 4.0」でクリティカルなビジネス課題を解消


投稿者:Charlie Ashton

製造業または産業用制御分野の企業幹部に「Industry 4.0」について尋ねると、通常その反応は2通りに分かれます。Industry 4.0のコンセプトについてあまり時間をかけて調べていない場合、それが「過剰な宣伝」や「Web 2.0」のように簡略化され過ぎた概念だと片付けてしまうことが多いようです。しかしながら、スマートファクトリーの基盤となる原理について学んだ企業の場合、この業界の傾向により運用コストを大幅に削減する一方で、収益増加のチャンスであると見込んでいます。このコンセプトを却下してしまう理由などあるのでしょうか?

この記事では、Industry 4.0が抱える主なビジネス課題についての概要をまとめ、セキュアで、オンプレミスの重要インフラ実現に向けた最適プラットフォームの選択により、これらの課題にどのように取り組めばよいかを解説します。

このビジョンは、製造業のコンピュータ化を積極的に推進するドイツ政府の援助によるイニシアチブとしてスタートしたことから、正確にはドイツ語の「Industrie 4.0」と呼ばれるべきです。2012年10月開催のハノーバーメッセにおいて、Industry 4.0のワーキンググループはドイツ政府にいくつかのアイデアを提案し、翌年2013年4月の同イベントにおいて最終レポートを提出しました。

「4.0」という数字は、「製造業の発展」において、一般的に認められている主要フェーズを表すものです。フェーズ1は、人類の祖先が手作業で行っていた仕事を、蒸気や初歩的な道具を用いて機械的に行った段階。フェーズ2は、電力を導入し、工場の組み立てラインや大量生産を開始した段階。フェーズ3は、コンピュータの出現やオートメーションの到来により、組み立てライン等において、人間の代わりにロボットや機械による作業を導入した段階です。
次なる製造業の大変革として、一般的にスマートファクトリーとして知られるIndustry 4.0では、サイバーフィジカルシステムによる工場の物理プロセスのモニタリングや分散型の意思決定を可能にします。インダストリアルIoT(IIoT)として実装されるフィジカルシステムは、相互または人間とのリアルタイムなコミュニケーションおよび協業を実現します。

企業によるIndustry 4.0の採用には、ビジネス上非常に魅力的な動機があるのです。PWC Globalが発表した包括的なレポートによると、Industry 4.0の導入に成功する企業は、売上と利益の向上を同時に実現できます。そのため、重点をトップラインかボトムラインのどちらかに置くかを選ぶ必要がないのです。PWC Globalがアンケート調査した企業は、向こう5年間で年平均、3.6%のコスト削減、また2.9%の売上増加を見込んでいます。過半数の回答者が、年間売上のおよそ5%が投資額であった場合、今後2年間以内にIndustry 4.0関連の投資が利益をもたらすと予測しています。これら予測の半分しか実現されなかったとしても、Industry 4.0によって既に確立されている製造業の勢力図は塗り替えられ、抜本的な改革がもたらされる可能性があります。

一方で、リアルタイムでの意思決定を支援するソフトウェアベースの制御システムや、分析ソフトウェアを稼働するコンピュートプラットフォーム関連の一部において、いくつかの大きな課題があるのも事実です。製造やプロセス制御などの重要インフラ向けソフトウェアに対する、最も根本的な要件は、運用と制御機能を統合する一方で、確実かつ継続的にセキュリティと安全性を確保しながら、一連のセンサー配列から産業データを収集し、リアルタイムでの対応を実行することです。

重要なインフラ基盤に対する最重要要件は、低レイテンシの仮想化です。単一のコンピュートプラットフォームでは、仮想化により、スマートファクトリー内で採用される多様な機能やアプリケーションを実行することが可能です。この場合、クリティカルなアプリケーションがほぼリアルタイム性能を提供できるよう、プラットフォームより超低レイテンシが実現されている必要があります。同時に、設備投資と運用コストの両方を最小限に抑制するため、システム全体のリソース使用率を最適化することが重要です。

高可用性は必須です。ハードまたはソフトウェアの障害発生時には、制御システムの整合性を確保するため、プラットフォームで自動フェイルオーバーが迅速に実行されなければなりません。これは、フェイルオーバーの速度が桁違いに高速、つまりITアプリケーション用に開発された標準のクラウドプラットフォームよりも高速で、仮想化された通信インフラに求められる速度と同等のものであることを意味します。仮想化プラットフォームでは、壊滅的なハードまたはソフトウェア障害を克服するため、リブートせずにクリーンバックアップを実行するソフトウェアイメージを再起動したり、完全な冗長サーバに制御機能を切り替えるなど、フェイルオーバーを円滑に実行するための複数の手段が提供されていることが必要です。

最後は、セキュリティについてです。従来の物理制御システムでは、エンドツーエンドな脅威対策や、動的アップデートに対応していない、機器単位のセキュリティ機能しか提供されていませんでしたが、Industry 4.0に対するセキュリティ要件は、大幅に厳格なものとなっています。スマートファクトリーにおいては、新しく巧妙な脅威が継続的に出現していることを認識する一方で、工場全体における機械やサブシステムを標的としたセキュリティへの脅威を軽減することが重要です。重要インフラシステムでは、物理ハードウェアまたはソフトウェアベースの制御機能や、分析アプリケーションを稼働する仮想マシン内に拡張するセンサーなど、すべてに対する安全なトラストチェーンが必要とされます。データは暗号化され、ネットワーク自体の認証/認可、およびIDのセキュリティを伴うアカウント確認機能が確保されていなければなりません。

TITANIUM CONTROL

幸い、これらの課題に対する解決策はあります。重要インフラ向けに、先頃、ウインドリバーがリリースしたTitanium Controlソフトウェアプラットフォームは、これらのニーズに対応します。製造業者では作業に必要とされるパフォーマンス、信頼性、セキュリティを確保しながら、Industry 4.0のコンセプトを活用できます。

オープンな業界標準にもとづき、Titanium Controlプラットフォームは、99.9999%という高可用性と最適な資産活用を実現する一方で、高コスト効率の標準ITクラスサーバ上で仮想化アプリケーションを実行可能です。超低レイテンシのシステムレベルの性能と、2014年の初期リリース以来、通信業界での導入実績を誇るテクノロジの採用に加え、クラストップレベルのセキュリティと脅威軽減機能が装備されています。

前述したように、Industry 4.0の大前提は、製造業が運用コストを削減しながら売上を向上できることにあります。Titanium Controlにより、これら2つの目的を同時に推進し、スマートファクトリーによる全体的なROIを最大限に向上させます。

売上増加を図るために、Titanium Controlにより、これを導入する企業は、制御プロセスを最適化する新しい機能やサービスの導入を促進する一方で、生産能力を増大するため、制御システムを効率的に拡張することが可能となります。製造企業は、最新のソフトウェアプラットフォームを採用することで、ミレニアル世代のプログラマーや革新的なサードパーティのソフトウェアベンダの専門性を最大限に活用できます。

Titanium Controlでは、運用コスト削減を推進するため、物理制御デバイスを置き換えるコストやリスクを解消し、新規導入や生産能力の拡張に伴う資本コストを軽減します。特に重要となるのが、ビジネス運用や制御機能に対して、継続的にアップデートされるエンドツーエンドのセキュリティ環境を実現していることです。

このブログ記事で取り上げたのは、Titanium Controlに搭載された機能のほんの一部です。すべての機能が、仮想化された産業用制御アプリケーションの実装と運用を効率化するために設計されています。Titanium Controlの詳細については、サイトで情報をチェックしてください。お問合せいただければ、直接ご説明する機会を設けます。